【脅威】山梨県内の葬儀に対する新型コロナウイルスの影響について

世界に広がる新型コロナウイルスの影響

新型コロナウイルス感染拡大の収まる気配がありません。

WHO(世界保健機関)は3月11日に「パンデミック(世界的大流行)」を宣言しました。現在も世界各地から感染拡大の報告が続いています。

日本全体では1500人超(クルーズ船除く)の感染を確認。山梨県内でも3/25までに4名の感染が確認されています。

世界経済にも大きな影響が出ています。

日本では大規模施設の休館、休園・イベントなどの自粛ムードが高まる中、開催が危ぶまれていた、2020東京オリンピック・パラリンピックについても、IOCと日本政府は1年程度の延期を了承・決定しました。

東京都では3/27以降、週末の不要不急の外出を控える等の要請が出された他、山梨県としても上京の自粛要請など、影響はどんどん身近に迫ってきています。

更に俳優のトム・ハンクスさんや、英皇室のチャールズ皇太子、ジョンソン英首相、そしてあの、タレント・志村けんさんの陽性確認のニュースは、衝撃的でより深刻な感染状況を強烈に感じました。

(3/30追記)志村けんさんにおかれましては、3/29にご永眠されました。心より哀悼の意を表します。管理人も子供のころ、ザ・ドリフターズで育った世代として本当に突然の事でとても寂しく、悲しく、残念でなりません。

そんな中、山梨県の葬儀業界にも新型コロナウイルスによる影響が出始めています。

広がる「葬儀・法事」の自粛ムード、寺院の年中行事も

冠婚葬祭の中で、これまで新型コロナウイルスによる「延期」や「中止」のニュースは、主に「結婚式」についてがほとんどでしたが、

世界的な感染拡大などを受け、日程の延期など調整が難しく、影響が少ないと思われていた「葬儀式」についても徐々に影響が大きくなっていきました。

葬儀以外にも、寺院で行われる年中行事にも影響があり、毎年全国的に行われる4月のお釈迦様の誕生日「花まつり」も中止する寺院が続出するなど、広範囲に影響が出始めています。

最初の異変

一番最初に異変が起き始めたのは、2月中旬頃から出始めた七七日忌(四十九日)や一周忌などの「法事」についてでした。

法事を延期か中止、又は規模を大幅縮小し、夫婦二人でお墓参りだけするなど、親族が多数集まる法事での感染を施主が懸念し、苦渋の決断をしなければならないケースが徐々に増えてきたのです。

実際、きあらにも法事用品(供物・返礼・食事)のキャンセルや、法要とお墓参りは通常通り行うが、法要後の食事は大人数が集まる会席ではなく、急遽お持ち帰りのできる、折り詰め膳に変更するなど、対応に追われました。

そして3月に入り、パンデミック宣言や、政府の自粛要請が出始めてから、「葬儀式」にも影響が出てきます。

葬儀後に行われる「初七日法要の会席」に特に影響が・・・

(*山梨市の斎場「東山聖苑」から各葬祭業者に通知された新型コロナウイルスに対する対応依頼)

山梨県では、お通夜で参列者に食事を振舞う「通夜振る舞い」という習慣がなく(一部地域を除く)参列した親族や、お手伝いのご近所の方などに、食事を振舞うのは葬儀後に行われる初七日法要時の会席がメインです。

3月に入り、集団感染を懸念し、その初七日法要の会席を自粛するケースが増えてきました、喪主と遺族がやむを得ず決断したのです。

感染拡大防止のためとはいえ、大切な家族の葬儀を一部自粛しなければならない、ご遺族様の心中を察すると、心が痛みます。

ただ、遺族の意向や葬儀社の対応が、全て同じではなく、通夜前の食事や葬儀式前の食事は普通に提供するケースもあります。その場合、感染防止の効果としては疑問が残ります。

業者側の立場では、初七日法要会席が無くなることで、葬儀のお料理を提供するケータリング業者さんには死活問題となります。

葬儀全般のお料理は、折り詰め弁当にしてご提供し、お持ち帰りいただくなどの工夫で、業者一丸となって乗り越えていくしかありません。

お葬式の参列にもマスク着用を推奨

3月に入り感染拡大防止が世間に周知され始めた頃から、寺院やホールなどの葬儀会場の入り口には、

「マスクの着用をお願いします」

「アルコール消毒をお願いします」

というインフォメーションが目立つようになりました。

㈱きあらがお世話になっている寺院でも、入り口にマスク着用の張り紙とアルコール消毒液を設置している寺院も増えてきました。

(どちらも品薄状態ですので、どの寺院も行っている対応ではありません。)

(*甲府市岩窪町の円光院では、2月から葬儀や法事で訪れる人にマスク着用を呼びかけると共に、入口にはアルコール消毒液を設置し、感染予防に努めている)

「葬儀の場所ではマスクは失礼にあたる」と思っている方もいらっしゃるようですが、元々そんな事はありませんし、しかも今は事実上「非常事態」です。

仮に周りの人がマスクを着用していなくて「マスクしていると申し訳ないかな・・・」という同調圧力に負けず、感染拡大防止の観点から、どうぞ葬儀に参列・会葬される方はマスクの着用をなさってください。

(*きあらがお手伝いさせていただいている、N市の寺院住職の本葬について会議をする教区や関係者の僧侶。ほぼ全員がマスクを着用して感染防止に努めている。法要中もマスク着用で行う方向で進んでいる。)

*4月16日に山梨県でも緊急事態宣言が発令されたことを踏まえ、本葬は延期となりました。

本来ならマスクのない参列者の方に、葬儀社サイドから提供できれば良いのですが、マスクも品薄状態ですので、現実的には難しいでしょう。

4月下旬よりマスクやアルコールハンドジェルなど、微量ですが入手できる状況になり、通夜・葬儀時にきあらでもお寺の入り口にアルコールハンドジェルを設置させていただくなど、感染予防に努めています。マスクも条件付きながら可能な限り対応します。

㈱きあらでも、感染拡大防止のため、スタッフ一同、マスクを着用しての業務となります事を、ご容赦願います。

増える「火葬・直葬」「寺院での家族葬」そして「後日葬」

新型コロナウイルスの感染拡大で、政府からの勧告で「集団が密集した場所に一同に会すること」自体の自粛を促しています。

「三密」避ける。

1.密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、
2.密集場所(多くの人が密集している)、
3.密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)

当然、通夜・葬儀も条件に当てはまると考えられます。

それにより今後、人数を制限し家族葬を執り行う方や、近親者のみで先ず火葬を行い、後日、改めて葬儀を行う方(その際、通夜式を簡略するケースもある)が増えてくると予想され、実際に㈱きあらでも同様の依頼をいただくようになってきました。

その際、葬儀式場は寺院(菩提寺)を選択する事をお勧めします。

人数を制限することで広い式場や駐車場などの必要がなく、セレモニーホールを利用するより費用面を抑えられる可能性も高いからです。

荘厳な寺院本堂で故人様をお見送りする事ができます。

必要なことを必要なだけチョイスする、あなたに合わせた葬儀のお手伝い。安心葬儀の株式会社きあら

(㈱きあらでは、「火葬・直葬」や「寺院での家族葬」を得意分野としています。)

どうしても一般的な葬儀(新聞おくやみ欄などで広く告知する葬儀)を執り行いたい場合は、受付等のお手伝いを組内やご近所にお願いせず、弊社に依頼し組内・ご近所の方もお焼香だけをお願いするケースもございます。

食事に関しても、多くの人が密集する空間で食事をする可能性がありますので、通夜日の食事、初七日の料理は折り詰め弁当にし、お持ち帰りにする等の提案をさせていただいております。

なかには密葬として近親者のみで火葬、葬儀式を行い、改めて後日(49日や一周忌)に皆様に新聞紙面等で案内をして葬儀式やお別れ会を行う計画を立てる方もいらっしゃいます。

こんなご時世ではありますが、お見送りの方法も多様化しています。

大切な故人様とのお別れを悔いの残らないよう、一緒に考えていきましょう。

なにより普通の日常に一日も早く戻れることを祈りつつ、

今はとにかく、一人一人がマスク着用、手洗い・うがいなどの基本的な感染予防を行うことが一番大事な事と再認識し、この難局を乗り越えて行きましょう!